ジャストマイショップ(Just Myshop)にて、山形カシオ製造の日本製、極上モデルの四則演算電卓「CASIO CALCULATOR S100 50周年モデル」が29,980円にポイント10倍の2,700PTで実質27,280円で販売されています。多くの店舗で販売価格はほぼ横並びですので、保有しているポイントを使用したり、ポイントバックを考慮して実質価格で考えるのが妥当ですが、梱包の丁寧さ、ポイント消費の機会などから、ジャストマイショップで購入するのが良いかなという感じです。
この電卓は何の変哲もない、ただの四則計算をこなすためのアイテムです。正弦関数や複素数ができるアイテムではありません。機能だけでいえば500円ぐらいで同等の電卓が販売されています。しかし、いったん手に取ってみるとそのアイテムのモノとしての濃厚さに心を奪われるはず(私はそうでした)。巷で数百円で購入できる財布が、ちょっとしたブランドものになると数万円になるということに感じるものと同じです。まずボディが切削アルミニウム製で重心を安定させるのに必要な重さ(電池込みで約250g)を稼ぎながら、それでも重くなく同時に硬質感も出ていること、桁数表示切り替え(ラウンドセレクター)のレバーにもアルミニウムが使われていて、こちらはスピン目仕上げされていて金属の輝きわざと取り込んでいること、ボディ背面にはタイプ時に滑らないようエラストマー樹脂製ストッパーで用いて安定感を出していること、これらはただのデザインと言ってしまえばそれまでですが、そのデザインのおかげで毎回手に取るのが楽しみになります。これは廉価版の樹脂製計算機(あるいは樹脂の上にメタルを貼った計算機)では味わえなかった感覚です。ボディは全体的にダイヤカット加工で縁取られていますので、フルメタル製とはいえ、ゴツゴツした感じはまったくありません。
上のリンク画像のように、キー自体はプラスティック製なのですが、廉価版電卓のような文字プリントしたキーとは違い、会計用の電卓に使われている「2色成型」ですので、いくら酷使してもキーの文字(数字)が消えてしまうようなことはありません。凸型、凹型キー成型はもちろん採用されていて、指の動きにピッタリ合うキーというだけでなく、高速タイプ中にキーが戻らなくなるなど、ひっかかりはありません。両面ARコートされた液晶表示は蛍光灯の映り込みはなく、表示も十分速くてレスポンスの良さはさすがカシオといったところです。懐かしい感じがするARコートはかつての高級CRTモニタによく使われた映り込み防止技術で、蛍光灯下でも余計な光の乱反射に悩まされず、締まりのある黒がくっきりと浮かび上がって表示され、視認性を良くしているのがわかります。
褒めすぎてしまった感もあるのですが、実のところカシオ製ならばたとえ外国工場で製造されたものであっても、5,000円ほど出費すれば、キータッチまわりのレスポンスの良さは完璧にあります。滑り止め機構も、廉価版電卓の裏にゴムシートなどを自前で貼れば、普通に使えるレベルになります。しかし、タッチ、タイプ後の余韻というか、するっと指が抜ける感じで、次の数字を打ち始められる感覚は今のところ本製品でないと味わえないと思います。そのおかげでキーロールオーバー機能(キーから指が離れる途中で押しはじめても、次の次のキーまで入力できる)がまさしく活き活きとするという感じです。スマホの電卓で足りてますという方でも、これ一つ机の上にあると数字に対する心構えが変わってしまうというか、検算が面倒というようなマイナス気分を感じなくなると思います。エクセルの計算値の確認するときなども、本機を手にとって(机の上に置いたまま)ストレスなくスムーズにタイプできますのでオススメしたいです。電卓を常時使用する方は、ある意味一生モノの電卓として揃えておくのもいいんじゃないかと思います。
安く旅すること、デジタルモノを安く手に入れること、そして安くても使いこなすことをモットーにブログを書いています。典型的なデフレ対応型なんだなと自覚しつつ、日夜物欲と対峙し断捨離を心がけるも、うまくいかない毎日であります。