「筆まめ」は収録デザインも多く、大変重宝するソフトなのですが、それでも毎年頭を悩ませる問題があります。
それは、上司や部下、先輩・後輩、先生などからいただく年賀状には、一定のダブり図案があることです。
後輩のA君と、先輩のBさんが同じ図案の年賀状を自分に送ってきた程度なら、こちらの気持ちの問題にすぎません。
しかし、同じことがC先生に出した年賀状と、他の誰かが出した年賀状と、「まったく同じ図案になっていたりしないだろうか」というのが、ひそかな懸念ごとになります。
私の狭い経験上、かつての収録素材が数千点の時は、部分的にかぶっているものを受け取ることがあっても、マル被りは稀でした。その当時は、皆工夫を凝らして微調整やらいろんなことをチャレンジした結果の産物でしたので、それほど気にならなかったようにも思います。
ところが、収録素材数十万点になってから、特に意識するようになります。素材をそのまま使う手抜き工事が普通になったのか、ここ数年完全コピーではと思うほどの、同じ年賀デザインが届きます。
何十万点の素材があっても、人が気に入るものはごくわずか、その他の素材は引き立て役に過ぎないことが実感できます。
デザインのお話なので、あて名が違うとか、フォントが違うとか、縮尺が違うとかの話ではなく、受け取った側が「これは同じだな・・」と感じれば、とにかくアウトです。
だからといって、まったくマオリジナルデザインや、更なる有償のハイレベルデザインを購入するのも気が引けます。
ここで、目的を整理してみます。
- 作成時間はあまりかけたくない
- 他人の年賀状デザインとかぶるのは嫌
- 少しでもクオリティの高さが必要
- 他者と同じ図案で送ってきたと思われたくない
誰もが一番先にやりそうなのが、「縮尺を変える」「配置を変える」「文言を変える」そしてフォントを変えるです。
実はこれらのことはあまり効果がありません。
受け取る側の印象としては「類似」扱いになり、「好印象」を持たれることにはならないパターンです。
私が経験をもとに、使えるコツは「色」と「タッチ」を変えてしまうことです。この作業だけで、受け取る側の印象は「別物」が届いたように錯覚します。
もちろん、しっかり見れば同じ図案だということがバレバレなのですが、完全コピーではないので、そこまで手抜き感が出ないのがいいところです。
まず、レタッチしたい素材を選択し右クリック、「カラーチェンジャー」を選びます。
背景の印象を変えるために、橙からすこし赤っぽく変更します。中心部の効果はかけないようにして、極端に色合いが変わるのを防ぎます。
デフォルトの丑のイラストに「絵画調(点描画)」「セピア」効果を適用し、背景のタッチを変えました。
フィルタをかけただけで何一つしてませんが、ずいぶん印象が違う絵になりました。
作業時間は編集箇所だけで約3分ほどでした。
安く旅すること、デジタルモノを安く手に入れること、そして安くても使いこなすことをモットーにブログを書いています。典型的なデフレ対応型なんだなと自覚しつつ、日夜物欲と対峙し断捨離を心がけるも、うまくいかない毎日であります。