NTT-X Storeにて、「Deff Sound USB DAC & ヘッドホンアンプ DDA-DAC1U」がナイトセール割引で16,980円で販売されています。安い店でも18,000円台ですので、17,000円切りは特価だと思います。
本製品は Windows と Mac に対応したUSBバスパワーで動作するヘッドホンアンプですが、省電力ノートPCなどで電力パワーが十分でない場合は、背面にAC 5VのDC端子を利用して電力補助(ケーブル等は標準添付されています)して動かすことも可能です。搭載されている出力端子で主なものは、標準(6.3ミリ径)ヘッドフォン出力、ミニ(3.5ミリ径)、ライン(RCA端子)出力、Optical Out端子があり、切り替えでそれぞれ使用するものを選択します。一方入力は、モバイルモニター入力、USBポート、Optical In端子があり、本機の性質上USBからの入力がメインになると思います。本機は外見もこだわっており、トップに配置されているボリュームノブはアルミニウム削り出し、その軸受はボールベアリング内蔵型ですので、ボリュームを回す操作は病みつきなるほどしっくりくる、吸いつくような滑り出しです。また、本体そのものもCNC加工のアルミニウム削り出しで、筐体につなぎ目などありません。デザイン的な優位性よりも、その優れた制振性のおかげで一体型アルミニウムボディに基盤回路を固定して、外部の振動のみならず内部の振動り影響を極力受けないように設計されています。
対応音源はPCM形式で96kHz/24bit、DSD形式で2.82MHzですので、ハイレゾ再生可能です。
Windows では「Foobar 2000」が本機の奨励再生ソフトで、Mac だと「Audirvana」が奨励とのことですが、最新版の「Audirvana」は DSD 音源ネイティブ再生に対応せず PCM形式に変換してからの再生ですので、音質的には不利になります。
使用してみると、ノイズがほとんど感じられない、ホワイトノイズも聞こえず、出力切替を行った際のポップノイズすらでないので、回路設計はしっかりしていると感じます。少し調べてみると、左右完全独立のアナログ回路になっていて、しかも回路は左右対称設計のようです。この対称設計はピュアオーディオの基本思想ともいえるものですので、かなり本気のアンプなんだなと思います。本機ではカップリングコンデンサは控えられていて(一部使用されているらしいですが)、ヘッドホンインピーダンスセレクタを排除するなどの音質劣化に力点が置かれているようです。バスパワー駆動の2万円程度の製品として先入観があったので使、使用する前はさほど期待していなかったのですが、音を鳴らしてみると高音・低音もしっかり、残留ノイズも少なくパワー十分という優れものだということがわかります。音色も飾り気がないので、癖のあるヘッドフォンやスピーカーにも無難に合わせられそうです。高域がほとんど歪まないのは、バスパワー駆動アンプとしては大したもので、特に電子楽器類は自然に再現しているように思います。生楽器の方は、心持ち低域が控えめなのか電子楽器がエミュレーションしているように聴こえることもあるのですが、これも裏を返せばそれだけ解像感がしっかり出ているということでもあります。チャンネルせばレーションは素晴らしく、オーケストラの演奏などは立体感がそのまま耳に伝わります。どの音を聴いても清潔感を感じる粋な仕上がりです。ハイレゾヘッドホンを愛用していて、それを活かすためのコンパクトで使いやすい高音質アンプを探していた方には、イチオシの製品という感じでオススメです。
安く旅すること、デジタルモノを安く手に入れること、そして安くても使いこなすことをモットーにブログを書いています。典型的なデフレ対応型なんだなと自覚しつつ、日夜物欲と対峙し断捨離を心がけるも、うまくいかない毎日であります。