ノイズキャンセリングヘッドホンが、ここ最近は普通にはやっています。AIが進化し続けるさ中、いかにそれで雑音を消すか、ノイズキャンセリング機能は、各社メーカーの腕の見せどころです。
ノイズキャンセリングが当たり前になってしまうと、本来の音質以上にノイズキャンセリングがいかにうまく働くかで、ヘッドホンそのものの実力が比べられてしまう時代に進みそうです。
今回は、個人的に気になってきた3品をチェックです。
本記事の製品評価は、私個人の経験と独断によります。
商品 | AirPods Max | WH-1000XM4 | MOMENTUM Wireless |
---|---|---|---|
メーカー | Apple | SONY | SENNHEISER |
価格(税抜) | 61,800円 | 40,000円 | 47,520円 |
実売(税込) | 67,980円 | 37,800円 | 44,980 |
型式 | ダイナミック・密閉型 | ダイナミック・密閉型 | ダイナミック・密閉型 |
周波数特性 | 4Hz~40,000Hz | 6~22,000Hz | |
無線規格 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
ハイレゾ | 不明(たぶん×) | 〇 | × |
空間オーディオ | ◎ | × | × |
コーデック | 不明 | A2DP,AVRCP,HFP,HSP | SBC,AAC,aptX,aptX LL |
電池動作時間 | 20時間 | 最大30時間 | 17時間(BT+NC) |
マルチペアリング | 対応 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | apple製品とは可能 | 2台まで | 対応しない |
充電プラグ | Lightning | USB-C | USB-C |
本体重量 | 384.8g | 254g | 約305g |
ノイズキャンセリング機能ことはじめ
ノイズキャンセリングヘッドホンのノイズキャンセリング機能そのものは、シンプルな理論を応用しています。理屈はよくわかりますが、応用はそれほど簡単でもなさそう。
図のように、①ノイズがある場合、そのノイズと逆位相の波を人工的に(AIで)➁作り出し、➂重ね合わせるだけです。具体的には、ヘッドホンの外の音をマイクで拾い、それと逆位相の人工波作って足し合わせて、ノイズをゼロにするヘッドホンです。
でも、図のようなきれいな正弦波(きれいな波形)のノイズばかりではないので、実際のランダムな波形をAIでいかに作り出すかが、腕の見せ所です。また、何をもってノイズと判定するかどうかも、アタマの使いどころです。
もちろん、ノイズではないアナウンス音までキャンセルしてしまうと、逆効果アイテムになってしまいます。音質の良さとアタマの良さまで求められてしまうのが、ノイズキャンセリングヘッドホンの宿命になります。
ノイズキャンセリングヘッドホンは、ヘッドホンというより、スマホ的な計算機(PC)としての役割が大きいです。耳に生音を届けるという思想より、いかにして不要なノイズを電子演算的に取り除くかに腐心しているヘッドホンです。
そのため、意外とチップの性能などが音質に影響します。バカチップとバカAIだと、必要な音源ソースまでノイズ判定しかねないからです。
ということは、後発の製品の方が価格も安くノイズキャンセリング性能もいい傾向にあります。
音質は、もしかして劣る可能性はあるにせよ、キーボードのタイピング音や外音を高精度にキャンセルする機能はとても便利です。例えば、タイピング音はノイズなので消してしまうけど、電話のベルや玄関のチャイムはノイズではないと判断すれば(外音取り込み)、それらの音は適切にヘッドホン内の音楽ソースに絶妙にミックスして出力されます。
これはマイクで拾った音を、ヘッドホンに流し、それを耳で聞くことになります。できる限り自然に聞こえる、つけているかつけていないかわからないほど自然に聞こえるヘッドホンが優れているといえます。
ノイズキャンセリングヘッドホンはコスト高め
ノイズキャンセリングヘッドホンは回路に結構な集積回路を使うので、コストは高くなります。
昔の製品は、ノイズは消えるけど、聞こえる音楽がいい音にならないということもありました。どちらかといえば、電話オペレーターなどの仕事用に高価格で提供されていました。
最近の製品は、回路もこなれてきたというべきか、音質を犠牲にしていない製品が多くなっています。
ノイズキャンセリングヘッドホンの何が優れるか
騒音と逆位相の音波を重ね合わせるので、ノイズの消え方が強いのが特徴です。といっても、しっかり波をしくれたらの話です。例えば、位相がずれたりするとひどいうねりがある騒音をわざわざ作り出しかねません、こうなったら最悪です。
一昔前は、ノイズキャンセリングヘッドホンではノイズキャンセリングの精度だけが注目され、その効き具合が主なメーカーの売りでした。
最近では、ノイズキャンセリングだけが優秀でも売れません。何をノイズとして判定し、何がノイズではないをしっかり判断するAIがパワーアップしています。
例えば、遮音性の高いノーマルのヘッドホンの場合、ヘッドホンをしたまま自分が話すと、自分の声が自分の耳に届かないので、どうしても自分の発声が大きくなりがちで、場合によっては怒鳴り気味になってしまいます。
しかし、新しく登場してきたノイズキャンセリングヘッドホンは、自分の話す声をノイズと判定せず、しかも、話相手の返事や応答もノイズと判定せず、一方でまわりで他者が談話している声はノイズと判定するほど進化しています(例えばソニー製の製品など)。自分の声はヘッドホンに届き、まわりのチャットは遮断するという、洒落たレベルまでパワーアップしています。
これが何に役だつかといえば、ヘッドホンをしたまま買い物ができ、レストランで注文を出せ、道路を歩いていても危険音は遮断せず耳に届けてくれるので、普段使いが可能です。
ノイズキャンセリングヘッドホンは自宅より、通勤通学、スタバ空間で有益
ノイズキャンセリング機能は、やはりある程度雑音のある環境でこそ約に立つといえます。もし、音楽室のような遮音性に優れた部屋が自宅にあるなら、わざわざノイズキャンセリングヘッドホンを使う意味はありません。
個人的にはスタバで普通に数時間使い続けられる、ノイズキャンセリングヘッドホンを求めています。
雑音の多いところで、雑音を消して音楽に浸れる、しかも必要な外音は取り込むことができるという、なんとも洒落たヘッドホンです。密閉型ヘッドホンをしているからといって、まわりの声を遮断しているわけでもないところがポイントですね。
なお、通勤通学途中の道中でも使えるとは思いますが、
ノイズキャンセリングヘッドホンは何に注目して選ぶべきか
私の独断と偏見で、ノイズキャンセリングの優先ポイントを列挙します。
- 装着感
- バッテリー
- 外音のノイズ判定能力
- ノイズキャンセリング能力
- 音質
- 便利機能その他
音質を一番最後に持ってきているからといって、軽視しているわけではありません。
ただ、いくらいいヘッドホンユニットを使っていても、ヘッドホン側で解釈される音がどうなるかで、全く感じが変わります。
そのため、ノイズキャンセリング機能が、高音質の妨げになっていないかをしっかり観察しましょう。店で実物を試すときも、初めての時はノイズキャンセリング機能のすばらしさに心を奪われがちですが、それだけに着目せずに自分の好きな音がしっかり鳴るヘッドホンかどうかを確認するようにします。
装着感をチェック
まず、装着感が第一印象からイケてないものは、即アウトです。いくらいい音が出るヘッドホンであっても、装着感が悪いなら話になりません。どれくらいの重さのものがいいかも個人差ありますが、一般的には300g以下でないと首にきついと思います。
一方で、レーシングドライバーなど、鍛えていて、ヘルメットなどで首が重さや加速Gに慣れている人なら、300g程度ならなんともないはずで、多少重いものでも違和感なく装着できると思います。
バッテリーとノイズキャンセリングをチェック
ノイズキャンセリングヘッドホンはバッテリー駆動のものが大半です。そうでなければ、アウトドアで使えないので、バッテリーで使えるものの方が使い勝手はよろしいです。
昔は、5~6時間使えれば大丈夫という時代もありましたが、現在では15時間以上持続してくれないと、お買い得ゾーンには到達できません。
ノイズキャンセリングの精度を上げれば、その分演算も増えるはずですので、結果的にバッテリーを消耗しやすくなるはずです。一時間ばかりチェックしてみたところ、店内の騒音程度では AirPods Max も WH-1000XM4 もしっかり効きます。残したいノイズを残して、不快なノイズを消していくれという、どちらかといえば、WH-1000XM4 の方がいいキャンセリングをしてくれる感じがします。このあたりは、ファームウェアのバージョンアップで効き方が変わると思われるので、現在のところのお話になります。
最後の便利機能も、実は大きなポイントになります。ここがダメだから買わないということも普通にあり得ます。例えば、USB充電のコネクタが特殊タイプだったり、専用充電アダプターが必要だったり、質感がダサすぎたり、有線接続に対応していなかったりなどです。
Apple の AirPods Max は Lightning ケーブル接続なのですが、この点をどう考えるか難しいところです。AirPods ユーザーは、ほぼ iPhone を使用しているから lightning ケーブルの方がいいと判断したんでしょうかね。
ノイズキャンセル機能については、取り上げたものについてはすべて、アクティブノイズキャンセリングとパッシブノイズキャンセルに対応しています。
イヤーパッドの耳へのフィット具合(眼鏡をかけたり、髪形を変えたりなど)で、ノイズキャンセリングを微調整してやる必要があるのですが、WH-1000XM4 は手動、AirPodsMax は自動です。
bluetooth で接続するときは、マルチペアリング対応xdwh;.s
使いやすくなります。たとえば複数台のスマホやタブレットとペアリングしておくと、最後に接続した2台に優先的に接続しに行くという機能です。
一方で、マルチポイント機能は、同時に複数のスマートフォンなどと接続する機能です。メーカーによって呼び方が違ったりしますが、あるに越したことはない機能ですね。
私的ランキング
ピックアップした以外の製品も優れているものがありますが、個人的に狙ってきた三製品に絞ってチェックしてみます。
私的な採点結果は
商品 | AirPods Max | WH-1000XM4 | MOMENTUM Wireless |
---|---|---|---|
装着感 | ◎ | 〇 | △ |
圧迫感 | やや軽い | 軽い | きつい |
ノイズキャンセリング | ◎ | ◎ | △ |
外音取り込み | ◎ | ◎ | 〇 |
操作感 | ◎ | ◎ | 〇 |
低音 | 〇 | 〇 | ◎ |
高音 | ◎ | ◎ | ◎ |
解像感 | 〇 | ◎ | 〇 |
空気感 | 〇 | 〇 | ◎ |
ダイナミック感 | 〇 | ◎ | ◎ |
持ち運び性 | △ | ◎ | × |
遅延 | あまり感じない | ごくわずか | わずか |
パッド交換 | できる | できない | できない |
デザイン | ◎ | 〇 | ◎ |
マイク性能 | ◎ | 〇 | △ |
コントロール | Digital Crown | タッチセンサー | ボタン |
有線接続 | 〇 | ◎ | 〇 |
質感 | メタル感◎ | マットで〇 | ◎ |
オンライン講座用 | 重いけど〇 | 軽くてメイキャン◎ | 分野違い× |
メリット | カッコイイ、マイク最高 | ノイズキャンセル心地よい | 音質はとてもいい |
デメリット | 重い、電源ボタン無 | デザインダサい | ノイズキャンセル弱い |
持ち運び性に関しては、細かく折りたたんで持ち運べることが、必ずしも優れているかどうかは判断できません。
そのままの形で持ち運ぶ方が、ヘッドホンの機能を損ねないなどのメリットは多々ありますので、この点は好みです。AirPods Max は別名ブラジャーと揶揄されていますが、特に部屋でいつも使う人など、わざわざコンパクトにならなくても良いと感じる人も多いはずです。ちなみに、海外の人は、細かく折りたためるタイプはあまり好まれない傾向があるのだとか。
上の気になるヘッドホン、一番欲しくなったのは AirPod Max です(リンクはアマゾンになっていますが、売り切れが多いのでアップルストアで買う方がおススメです)。
再生周波数帯など、スペックは一部不明なところも多いのですが、アップルストアで実際に視聴したところ、ノイズも気持ちよく消えてくれ、音質も良いように感じました。しかし税込み6万円台後半の価格設定は、音質よりその使いやすさ、未来性から来ているように感じます。音質だけだと、MOMENTUM Wirelessの方が全体的に解像感を感じるので、AirPod Max がベストというものでもありません。音のなり方は極めて普通(高音質)で、変な強調もありません。
というより、音質の良さより、絶妙な装着感が気に入りました。300グラム超えの重たいヘッドホンなのに、恐ろしいほど耳にフィットし、外の音もしっかり聞き取れるという、絶妙なノイズキャンセリング機能が気になります。
3つのマイクで外部の音声を拾っているらしく、ノイズキャンセリング精度そのものの質が高いように感じます。音質も悪くはなく、耳に心地が良いのですが、これが原音に忠実なのかどうかは少し検討を要する・・・、でもいい感じでした。
価格も価格ですが、アーロンチェアのごとく、ヘッドバンドのメッシュがとても快適です。このメッシュの部分だけが、頭頂部に触れるだけでメタルのフレームは触れません。ちょっとした髪形でも、はたまたスキンヘッドでも蒸れないので快適すぎます。この手のデザインはさすがですね。また、アームもガタガタせず、スムーズに伸び縮みさせることができるので、高級感と安定感があります。だから、ヘッドホンのかけ心地がとてもよく、結果的に音も良く感じるのかもしれません。
Apple Watch でおなじみのデジタルクラウンで操作する音量の上げ下げは、テストしたヘッドホンの中で一番使いやすいです。特にタッチパネルだとできない、音量の微調整が可能です。これがどれくらい快適かは使った人はすぐわかりますね。
メリットでもありでメリットでもあるのは、Apple 製品に最適化されているという感じが強くします。たとえば、iPad と iPhone にペアリングしておくと、シームレスに切り替わり接続され、わずらわしさを感じません。メインにiPhone を使う人は、本製品一択かもしれません。しかも、遅延が殆ど無い、スバラシイ・・・、多分ゲームでも十分耐えられるレベルです。
あと、iPhone 付属のイヤホンマイクのマイク性能がいいことは周知の事実ですが、AirPod Max のマイク性能も劣らず良い。ヘッドホンのくせに、普通に録音に使えるマイク性能です。テレワークごときに使うだけでなく、YouTube での実況中継レベルで十分使い物になりますね。
有線接続については、別売のライトニング変換ケーブルを入手すれば、コード接続できます。ただし、1.2メートルほどのコードで数千円したような気がします。
次は、ソニーのWH-1000XM4です。
ぶっちゃけの話、AirPod Max より WH-1000XM4 の方が高音質である可能性があります(視聴環境と音楽ソース次第です)。
私の場合、AirPod Max を装着した後に、WH-1000XM4 を装着したので、音質よりヘッドホンのかけ心地の違いがとても気になりました。
AirPod Max の装着感は、価格分の価値があると思います。
WH-1000XM4 で注目すべきは。こなれたノイズキャンセリング機能です。まわりの雑音だけをうまく消してくれて、自分の声はそのまま残るので、ヘッドホンをしているのかどうかすら忘れるほどの、下界の音の選別精度ですね。Apple がファームウェアアップデートで追いついてしまうかもしれませんが、今のところ本機の方が勝っています。
ちなみに、普通に昼間のヘリコプターの音が消えます。
音質に関しては、DSEE Extreme が効いているのかどうかわかりませんが、ハイレゾ級の音質というのはウソではないと思います。私がテストした環境では、ハイレゾをしっかりチェックできませんでしたが、音質はさすがソニーという感じです。高音も低音も強すぎず弱すぎずという、ベストなチューニング、この程度ならイコライジングすれば、どんな好みにもあわせられると思います。
使い勝手、操作性もうまくまとまっています。ヘッドホンの横をスワイプして、音量の上げ下げはベタですが行いやすいです。ヘッドホンを外すと、音楽が一時停止する機能や、外して放置すると電源が自動オフになる機能はよくできています。
複数台のデバイスとペアリングできて、自動判別するのか片方のデバイスを止めて、もう片方で再生を始めるとしっかり切り替わってくれたりします。
また、ヘッドホンを取り外さず、シーンに応じて外音を取り込む機能「Speak to Chat」は実用性の高い機能です。例えば、弁当屋で「唐揚げ弁当」と声を上げれば、音楽再生を一時停止、外音取り込みモードに自動的に切り替わります。弁当代を支払って、店を出ると同時にヘッドホンにタッチし手続きを再生できます。
ポイントは自分が発話しない限り、このモードには入らないところです。他人が話しかけてきても、何の変化もありません。
あと、「アダプティブサウンドコントロール」機能では、自分が良くいく場所のノイズに対して、対処の仕方を自動で設定してくれます。例えば、電車の中ではガタガタ乗り物音をキャンセルするけれど、車掌や車内アナウンスはヘッドホンに通すような設定にすることも可能です。
マイク性能は、テレワークで支障なく使えるレベルはあります。ただしYouTube 実況レベルで使うとなると、高音質ではありませんが使えます。
必要十分な機能と性能が詰まっているので、テレワークどころか、オンラインスタディ用としても使えます。特にマルチポイント機能などはそのための機能とも言えますね。
個人的にうれしいのは、しっかりとした収納ハードケースが付属してくることです。充電ケーブル等を収めるスペースもあるので、デザイン性はともかく、AirPod Max のケースより実用的です。コスパ的にも気に入りました。
最後は、MOMENTUM Wireless になります。
本ヘッドホンは、発売時期が2019年と、比較対象のヘッドホンと比べると少し古い点、なのに実売価格がこなれていない感じが気になるところです。
個人的には、装着感は、比較した中では並々です。頭の大きさにもよるのでしょうが、自称小顔の私でも耳が痛くなる程のフィット感ですので、長時間は使いたくないとは思います。コツとしては、眼鏡をつけて、本ヘッドホンをかけると耳が痛くなることは少し防げます。また、ノイズキャンセリング機能は、後発の2機種に比べて弱いので、あまり期待しない方がいいかもしれません。
尚、質感は最高レベルで、特にイヤーパッドとヘッドバンド部分は、シープスキンレザーを使用しているとのことで、心地よさは類を見ません。価格に見合った質感です。
音質に関しては、WH-1000XM4 よりも優れているかも・・・と感じます。低音は豪華で迫力があります。ヘッドホンから出てくる音が生音、原音に忠実かといえば、そうでもないような・・・、もちろんモニターサウンドにはなりえません。
でも、高音質を名乗れる部類です。いい音です。
個人的には、フィット感が自分好みであったなら、本命にしてもいい製品だと思いました。
音質には優れますが、ノイズキャンセリングヘッドホンとしてみると、キャンセリングが弱すぎて、イマイチなまとまりです。音のチューニングにたけたメーカーなので、AIの弱さはあまり気にせず製品化したようにも思います。
いい意味にとらえると、ノイズキャンセリングを効かせても機械のような音にはならないので、違和感はありません。
マイク機能も付いていますが、ゼンハイザーはマイクも有名なのに、オマケみたいな品質ですね。
マイクそのものの性能が悪いとは思わないので、もしかしてファームウェアで何とかなるのかもしれません。
ちになみに、スマホの通話で本機を使うと、相手の声が響いて聞こえるので(これはボーカルを聴かせるという意味ではいいのかも)、疲れます。音質の良さが完璧に邪魔をしているという感じです。
使い勝手については、折りたたむと電源オフ、広げると電源オンになり、シームレスに使えるところはよくできています。ただし、音量の上げ下げからノイズキャンセリング、ペアリング切り替えなど、操作性はボタンが多すぎてとても悪いです。
自分の頭にフィットするのであれば、ヘッドホンとしては優秀なので、検討する価値はあります。
なお、検証不十分な製品として「BOSE Noise Cancelling Headphones 700」があります。
個人的な独断と偏見でモノを言いますが、BOSE製品は時々、ハズレをつかまされたことがあること、パッと見で気に入らなかったので、比較対象から除外しています。ネットの評判を見てみると、可もなく不可もなく、一部のファンに人気商品のようなので、真面目に比較リストに入れた方が良かったかもしれません。
価格帯的にも、ライバルは WH-1000XM4 になると思いますが、音質的にどちらが優れるかは好みのレベルみたいです。ただし、ノイズキャンセリング機能については、WH-1000XM4 の方が優れているという意見が優勢ですね。
私の選択
今回はソニーの WH-1000XM4 を選びました。
正直、AirPods Max の方が魅力的でしたが、実売でほぼ7万円という価格に尻込みし、一方で、WH-1000XM4 は割引があり、実売ベースでは倍の違いがあります。
この倍の価格の違い分、その値打ちがあるかといえば、多分あるとは思いますが、支払側からするとなんとも言えない微妙な感じです。個人的には、勇気も根性もなく、安い方で妥協しました。
もし、AirPod Max が高規格の防滴で、USB-C 充電可能(lightning でなければ)であれば、AirPod Max に決定だったかも。ただ、WH-1000XM4 を使用し続けて不満が出れば、AirPod Maxに買い替えます。
WH-1000XM4 は旅客機で有線接続ができるのも魅力を感じました。一方で、AirPod Max と比べてヘッドバンドが従来通りで少し重苦しく感じます。
その一方で、残りの2機種と比べて、圧倒的に携帯性、持ち運び性は優れています。AirPod Max はケースに入れても、露出部分が多すぎて、持ち運びには不安が残ります。WH-1000XM4 の方は完全にハードケースに収まるので、カバンに雑に入れて持ち運ぶことが可能です。私はこだわりましたが、持ち運び前提でないなら、気にしなくていい点ですね。
オマケですが、長時間使わない人で音質重視の方は、MOMENTUM Wireless の方がヘッドホンとしては優れていると思います。音質だけを純粋に聞き比べると、MOMENTUM Wireless の方がよくチューニングされていることがわかります。長時間使うと、独特の圧迫感で耳が痛くなると思いますので、途中休憩を挟むなど工夫が必要です。
購入に関しては、「WH-1000XM4」は本ページではアマゾンリンクを貼っていることが多いですが、au Pay マーケットの方がお得に変えることがあります。興味ある方はチェックしてください。
安く旅すること、デジタルモノを安く手に入れること、そして安くても使いこなすことをモットーにブログを書いています。典型的なデフレ対応型なんだなと自覚しつつ、日夜物欲と対峙し断捨離を心がけるも、うまくいかない毎日であります。